自家製天然酵母とイーストの違いは?

天然酵母は果物や穀物、建物の中など”そこにいる”様々な酵母、微生物の力を借りてパンを作ります。

そこには複数の酵母、乳酸菌、酢酸菌などその微生物特有の発酵を複合的に行うため、甘み、酸味、旨みなどひとつの味にとらわれない、奥深い味わいを醸し出してくれます。

 

対して「イースト」や「市販されている天然酵母」はパン作りに適した一種の酵母を選び、工業的に栄養分を与え、培養して作られています。

イーストはパンを膨らませることに特化しているため、大きく膨らみ、ふわふわな食感となります。ですが役割がそこに集中しているため、味は主に副材料の影響を強く感じると思います。


大きさの違いは?

 

・イーストには1g辺り100億~150億ほどの同一作業をする単一酵母が存在しているため、パンをよく膨らませるてくれます。

 

 ・天然酵母の数は1g辺り2000万~6000万(イーストの1/500程度)ほどで多数の微生物による複合発酵です。その発酵は様々な味を醸しだし、強弱と酵母の発酵の度合いもあり、大きさは酵母の働きによるものとなります。


もっと詳しく!

英語で「イースト」=「酵母」。酵母を人工的に作り出すことはできませんので、パンでもお酒でも元は全て”天然酵母”を使っていることになります。

 

自家採種、自家培養の自家製天然酵母は酵母の成長過程を「その場で」「自分の目で」見ることができます。

工業的に培養される酵母は、使う側にその過程がまるで見えません。

単一酵母を廃糖蜜中心の培養液で数十tという単位で作られているものが、いわゆる”イースト菌”です。単一作物を大量生産するプランテーションを連想します。

 

自家製天然酵母は酵母の採取、培養で失敗をすると、もうパンは膨らみません。

”発酵”という作用で美味しくなるパンにとって、酵母が最も重要な役割を果たしていることは間違いありません。

 

”味わい深く飽きのこない美味しさ”を知って天然酵母パンが好きになりましたが、

同時に食と安全、安心、健康にも繋がる”自家製天然酵母”にこだわったパン作りを、

今後とも続けています!